はくてぃのゲーム語り

FE中心にゲームをつらつら語ります

FINAL FANTASY Ⅶ REMAKE クリア後感想

皆さんこんにちは。

先日、FINAL FANTASYⅦ(FF7) REMAKEをクリアしましたのでその感想記事を書こうと思います。本作品及び原作のミッドガル脱出部分のネタバレはあるものの、原作のその後の展開や派生作品に関するネタバレはない・・・はず。

 

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購入までの経緯

さて、本作はタイトル通り、FF7のリメイク作品です。しかし本作が発売されるまでには非常に長い道のりがありました。

原作であるFF7は1997年に発売され、FFシリーズの中でも特に根強い人気を誇る名作です。なので現代風リメイクの制作はファンからも強い要望がありました。そして今から5年前の2015年、ついにリメイクの制作発表が行われたのです。

当時はまだ「制作発表」だけでしたし「まあ恐らく20周年記念になる2017年頃になるだろうな」と予想していたのですが・・・

その2017もとっくに過ぎた2018年秋頃、「そういやFF7リメイクって結局どうなったんだ?」と思って調べてみたところこんな記事が。

gogotsu.com

・・・発表から3年経ったのに全く進んでいなかった模様。もはや永遠に出ないのではないかと軽く絶望していましたが、翌年の2019年に待望の発表が。

blog.ja.playstation.com

「ついに!と言うかようやく発売か!」と楽しみにしていたのですが・・・

この時(もしかしたらもっと前から決まっていたのかも知れませんが)に分作である事が判明しました。しかも全体の6分の1くらいの内容量であるミッドガル脱出編までしかない

正直、この時には購入するつもりはありませんでした。どうせ完全版が後になって出るだろうと。完結してから一気にやるかなと。しかし、いざ発売してみると大変評判が良かったので意を決して購入。随分前置きが長くなりましたがここからが感想です。

 

進化した映像とBGM

リメイク作品における一番のウリと言えばやはりこれでしょう。原作であるFF7はシリーズ初の3D作品であった為、カクカクの素朴なポリゴンでしたが、23年経って美しい映像で蘇るのです。

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こちらが原作

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そしてリメイク版


街中だけでなく神羅ビルから見下ろす景色やエアリス宅の花畑など美しい風景がズラリ。映像への力の入れようが伺えます。

また、原曲の雰囲気に忠実なBGMアレンジも良い。FF7メインテーマのアレンジとか非常に好きです。

 

www.youtube.com

一方で、ダンジョンやイベントの追加によって新規で作られたBGMもまた魅力的。筆者が特に好きなのはエアリスとの深夜デートのテーマ(?)でもある陥没道路。原作では通路の一つでしかありませんでしたが、ダンジョン化に伴い追加された曲です。

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大きく掘り下げられたシナリオや追加イベント

先述した通り、本作は全体の6分の1しかほどしかない内容ですが、その分ミッドガル編のみで登場するキャラクターの掘り下げや大幅な追加シナリオがこれでもかと言うくらい盛り込まれており、相当なボリュームになっています。

まず、原作では序盤で少しだけ登場し、プレート落下であっさり退場したビッグス、ウェッジ、ジェシーですが、ミッドガル編オンリーだけにこの3人の掘り下げがありました。特にジェシーに関しては実家に戻るエピソードが追加。

 

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ジェシーのアプローチにドキドキしたプレイヤーも多いのでは

今作は原作ではあまり触れられていなかった、アバランチのテロ活動による「負の一面」が全面に押し出されたシナリオ。星の為と言う大義名分を掲げてはいますが、無関係な人々を大勢巻き込んだテロに変わりはありません。魔晄炉爆破によって親を失った子供が登場する時は特に胸が痛みました。

だからこそプレジデントの正論に対して反論が出来ない。勿論元凶は有限の資源である魔晄を吸い出す神羅ではありますが、バレット達のやり方は正義を振りかざした復讐に他なりません。この辺りをしっかり描かれている本作に好感が持てました。

 

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前半~中盤にかけて、原作であったイベントの合間にやり込み要素の一つとしてクラウドなんでも屋」としての活動が追加。元々アバランチの作戦に参加したのもこの「なんでも屋」の依頼の一つなので自然な形のエピソード追加でしたね。

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お使いイベントではありますがスキップは可能。ですが自分は結局全部やりました笑。

この何でも屋イベントも含め本作のシナリオでは「ミッドガルに生きる人々」に焦点が当てられています。それは貧しい生活を余儀なくされるスラムの人々だけではなく、敵対する神羅の社員や兵士達も含めて。 ジェシーの追加イベントでは彼女の父親は神羅の社員で元々は裕福な生活をしていましたが、魔晄炉での事故で植物人間状態になってしまった事が判明。プレートの上で生きる人々が必ずとも幸せとは限らない。

また、末端の兵士達の苦悩が描かれるのも良かった。兵士とて一人の人間。命令に背いてでも人々を逃がす姿に心打たれた方は多いのでは。

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・・・と、色々と追加シナリオの魅力について語ってきましたが、その一方で水増しとも思えるイベントやダンジョンが幾つか見受けられたのが気になるところ。例えば列車墓場の幽霊イベントは必要性を感じませんでした。エアリスの過去が垣間見えるシーンではありましたが、プレート落下の危機だと言うのに呑気に描くものではなかったかと。

派生作品との整合性について

FF7はシリーズの中でも特に高い人気を誇るシリーズであり、派生作品も多数生み出されています。しかしそれらの作品はどれも後付けであり、それによって生じた矛盾はこれまでも度々指摘されてきました。詳細は伏せますが何人かのキャラクターの性格や言動など、原作と派生作品を比べると強い違和感を覚えます。

ですが本作はリメイクにあたり、各キャラクターの台詞を上手く修正し、派生作品によって生じた矛盾に対して帳尻をあわせています。勿論、全ての矛盾点を解決出来ている訳ではないものの、上手い事やったな、と思いました。

 

フィーラーの存在と、原作との変化

恐らく本作の最大の目玉と言っても過言ではないでしょう。クラウド達の戦いの途中で度々現れる謎の影。「決まった運命へ導く」のが役割であると説明されています。しかしプレイヤーの目線から見ると「原作とは異なる展開になろうとする流れをフィーラーが修正している」ように見受けられます。例えば五番魔晄炉爆破は、本作ではクラウドは参加しない予定でした。しかしフィーラーの出現によってジェシーが負傷し、その為に原作通りクラウドも作戦に加わる事になります。

 

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そして本作最後の戦いはこのフィーラー、そしてシナリオの鍵を握るセフィロスとの戦いになるのですが、原作通りの流れに持ってきたフィーラーを倒してしまうと言うことは、今後の展開が原作と大きく変化する事になるのではないか?と様々な憶測や考察を呼んでいます。しかもフィーラー撃破後に衝撃の展開が。

 

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 詳細は伏せますが、なんと本作の過去が変化しているのです。

これは一体何を意味するのか?この変化が現在のクラウド達にも影響を及ぼすのか?単なるパラレルワールドなのか?現時点では分からない事だらけなので続編が気になるところ。

この改変については賛否を呼んでいますが、現時点では何とも言えないでしょう。「フィーラー=原作厨」と言われてはいますが、あくまで「星が滅びるまでの流れをつくる」との説明に作中では留められてますし、今後の展開にどう影響するかは検討もつきません。勿論、続編の展開次第では大改悪になる可能性もありますが、今の段階では吉と出るか凶と出るかは分かりません。本作の真価は続編によって決まると言っても過言ではないため、今はまだ賛とも否とも言えないのが本音です。 

 

ゲームシステムへの感想

本作は原作のATBにアクション要素を加えた戦闘システムになります・・・が、正直言ってしまうとその出来はあまり良くない印象です。今回は難易度ノーマルでプレイしたのですが、敵のHPが無駄に高く、戦闘が冗長になりがち。その為ザコ敵戦もそれなりに時間がかかるのでテンポが悪い。アクション要素で実力を磨けばマシになるのか?と言われるとそうではなく、結局はコマンドが核になるためオマケっぽくなったのもイマイチ。

一番ストレスを感じたのはATBバーを消費したアクションを使う際、途中で攻撃を受けると不発に終わるのですが、発動はしないのにATBバーは消費する為また待たなければならないので非常にイライラしました。せめて不発なら消費しないでくれ。

あとHPゲージが細いせいで分かりづらい上、ATBバーと見間違えやすい。原作通り左右に並べてくれればそれは起きなかったはずなのですが…

 

戦闘以外については、本作はミニゲームが非常に多い・・・のですが、その殆どが正直、楽しくない。ただテンポを悪くしているだけのように感じました。幸い原作で好きだったバイクステージが本作も楽しかったのがせめてもの救いでしたが、それがなければミニゲーム自体撤廃してくれと言っていたかも知れません。

 

 総評

システムや戦闘関連には色々と不満はあるものの、ミッドガル編のみとはとても思えない程の大ボリュームであり、初めは期待していなかったもののいい意味で裏切ってくれた作品でした。終盤の改変については先述した通り、続編次第なので今はまだ何も言えませんね。

ただ一つ心配な事があり、どうやらスタッフインタビューによると今後についてはまだハッキリとは決まっていない為、今後の展開がどう変わるかはスタッフ達すら分かりません。果たしてどうなる事やら。

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今後の開発予定まで白紙とは・・・

また、これから作り始めるので最低でも2年はかかるとの事。まあ2年後といえばFF7の25周年の年ですのでその頃には出る・・・はず。なんにせよ、続編が楽しみですね!気長に待ちましょう!

 

・・・さて、本記事はこんなところです。

原作のFF7を最後にプレイしたのが12年も前なので内容をだいぶ忘れており、どのあたりが改変・追加要素だったか分からなくなってきたのは困りました笑。現在復習の為にSwitch移植版をプレイしています。インタビューでは「原作もやって比べてみて欲しい」との事みたいですが、まんまとその戦略にハマりましたね笑。

しかしその移植版は凄い。3倍速やエンカウントなし、HPMPリミットゲージ常時MAXと言った公式チート機能搭載のおかげでサクサク進みます。本来こう言った機能は使わない性分なのですが、おさらいにはもってこいですね。

 

それでは今回はこれにて。