はくてぃのゲーム語り

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トラキア776 考察・ガルザスの出生について

皆さんこんにちは。

今回はFEトラキア776のキャラクター、ガルザスについて考察してみたいと思います。内容的には聖戦の系譜、及びトラキア776の6章までクリアした時点でのネタバレを含みますのでご注意を。

 

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ガルザスについて

ガルザスはマリータの父親であり、滅亡したリボー王家の生き残りで、シャナンとは従兄弟の関係に当たります

よってガルザスについては

①母親はシャナンの父マリクルの姉

②父親はダーナの虐殺を起こしたリボーの族長

 

と言うのが定説となっています…がこの2点に関しては疑問の余地がありますので考察してみます。

 

ガルザスとシャナンとの血縁関係に関する考察

定説によればガルザスはシャナンの父マリクルの姉の子供に当たりますので、家系図にするとこのような感じになります。()内の数字は兄弟の序列です。

 

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これが定説とされていますが、こうして家系図にすると一つ疑問が浮かびます。ガルザスは内乱で父親を失い、幼い頃から様々な苦労をしてきたとされています。

しかしこの家系図を見れば分かる限り、ガルザスはマナナン王の孫に当たります。いくら敵対したとは言え、実の孫に苦労を背負わせる事をするでしょうか?キュアンの話ではマナナン王は立派な人物であると思われますし、保護するなり何らかの配慮はしていたはずだと思われます。勿論裏切り者の息子として肩身の狭い思いをする事にはなると思われますが、イザークを恨む程にはならないでしょう。

 

そもそもの疑問として、なぜ「ガルザスはマリクルの姉の子供」と言われるのか?その根拠はトラキア6章のクリア後イベントでのレイドリックと部下の会話にあります。しかしこの会話をよく見ると「親同士が姉弟」とは言っていますが「ガルザスの母親とシャナンの父親が姉弟」とは断定されていません。

 

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よって、「親同士が姉弟」となるパターンにはもう一つあり、「ガルザスの父親とシャナンの母親が姉弟と言う可能性があるのです。

 

家系図にするとこんな感じです。

 

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こうしてみるとガルザスはマナナン王とは全く血の繋がりがない全くの赤の他人(まあオードの子孫なので遠い親戚ではありますが)と言うことになるので、ガルザスが流浪の身になるのも納得できます。

ただ、このパターンの可能性もなかなか難しいところがありますね。それは各人物の年齢の問題です。

ガルザスは776年時点で15歳の娘がいますので、およそ35~40くらいと想定、シャナンは聖戦のシグルド編開始時(757年)で7〜8歳くらいだと思われますので、776年では26〜27歳くらいでしょう。

つまり10年近くガルザスの方が年上と言う事になります…が、このパターンだとシャナンの母親の方がガルザスの父親の姉、つまり年上になり違和感があります。まあガルザスは父親が若い時の子供で、一方マリクル夫妻はシャナンが生まれるまで時間がかかった・・・と言うケースもあり得ますが、甲乙つけがたいですね。

 

なお「ファイアーエムブレム大全」でのガルザスは「マリクルの姉の子」とハッキリ明記されています・・・が、このFE大全は表記ミスや誤った設定記載が散見されている事と、また原作者であった加賀昭三氏が退社してから10年以上経ってから作られたものであるため、信憑性は薄いと思われます。

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当時から残っていた資料にそう記載されていれば間違いないのですが、それを確認する手段はありません。大全を編集したスタッフが定説=確定だと思い込んで明記した可能性も高いです。嘘をついている、とまでは言いませんが、決定的な証拠にはならないでしょう。

 

 

リボー王家に関する考察

聖戦の系譜」の戦いの発端となったダーナの虐殺はリボーの族長が起こしたもので、それを知ったマナナン王はグランベルとの和解の為、誠意の証としてそのリボーの族長を殺した事が聖戦1章のキュアンとアイラの会話で明らかになっております。(勿論その裏にはロプト教団の暗躍があった可能性は非常に高いですが、今回の考察ではあまり重要ではないためあえて触れません。)

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そしてガルザスはリボーの王子ですので、その族長の息子であるとの見解が定説でしたし筆者自身もそう思っていました・・・が、そう考えると気になる事が二つあります。

まず一つ目。ガルザスはリボーの「王子」であり、レイドリックもリボーの「王族」と呼んでいましたのでガルザスの父親はリボーの「王」になります。しかし、聖戦でダーナの虐殺を起こした人物は「族長」と呼ばれており、王に比べるとかなりランクが下がっております。

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そしてもう一つ。

ガルザスは一族の滅亡をきっかけに「幼い頃から様々な苦労をしてきた」との事ですが、これにも強い違和感があります。先ほど家系図の話でも少し触れましたが、776年時点でガルザスには15歳の娘がいるため、35~40歳くらいだと思われます。ですがその計算だと、ダーナの虐殺の起きた757年では16~21歳と言うことになり、「幼い頃」と呼ぶにはかなり無理があると言えます。

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この2つから何が言いたいか?それは、ダーナの虐殺を起こした「リボーの族長」と、ガルザスの父親である「リボー王」は別人ではないかと言う事です。

ダーナの虐殺が起きるよりずっと前にリボーがイザークとの戦いに敗れ、リボーの「王族」に代わり、新たに別の人物を「族長」としてリボーを治めさせていた。しかしその「族長」がダーナの虐殺を起こしたため、それも征伐したのではないか、との憶測です。これであればガルザスがまだ幼かった事や「王」「族長」と言った呼称の違いに関する疑問も解消されますし。

 

・・・さて、ガルザスの父母について色々と考察をしてきましたが、勿論確信はありません。

「王」と「族長」の呼称の違いにしても、聖戦とトラキアでは細かい設定の食い違いが多数見受けられるのでその一つに過ぎないですし

ガルザスの「幼い頃」の話にしても、もしガルザスが15~16歳くらいの時にマリータが生まれたのであれば757年の時点で11~12歳ですので「幼い頃」と言っても差し支えないでしょう。かなり若くして父親になる計算ですが全く有り得ない話でもありません。

・・・なんにしてもガルザスの具体的な年齢が分かれば全てがハッキリするのですが、公式サイトを見てもイメージ年齢すら掲載されておらず、真実は闇の中です。だからこそ疑問を挟む余地があるため、考察をする楽しみも生まれるのですけどね。

 

長くなりましたが今回は以上です。

ありがとうございました。